人を殺さないヒーロー?
敵に仲間を殺させてトラウマを与えるスパイダーマン
スパイダーマンは人を殺さない。彼はヒーローであって、全身タイツ姿で街を徘徊する殺人鬼ではない。Insomniac Games のPS4用新作ゲーム『スパイダーマン』(Marvel’s Spider-Man)では、このことをはっきりさせるために、ビルの屋上から敵を放り投げても、クモの糸で別のビルに縛りつけられる、というメカニズムが組み込まれている。スパイダーマンの通り過ぎるところ、ビル周辺の路上には死体が散乱、なんて光景を、誰も想像したくないのである。
とはいえ、このオープンワールド・ゲームをプレイする中で、「ピーター、いま人を殺していなかった!?」という瞬間にあなたはたびたび出会うかもしれない。そこでアメリカのゲーム情報サイト Polygon が、スパイダーマンの動きが殺人っぽく見える13の瞬間を正当化する親切な動画を公開している(英語)。
Spider-Man Is (Definitely Not) Murdering People | Polygon
人を殺さないヒーロー(正当防衛や当然の報いは除く)
順に見ていくと、
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感電死
【やり過ぎのテーザー銃みたいなもの】 -
建築足場に縛りつけておいて、その足場を倒壊させる
【足場ってそんなに重くないんだよ】 -
走行中の車から放り出す
【シートベルトをしておくべきだった】 -
ロケット弾を投げ返す
【起爆しないから、魔法瓶を頭に投げつけているようなもの】 -
マンホールの蓋を投げつける
【110kgくらいの重さがあるらしいけど、垂直に投げているから、死のフリスビーにはなっていない】 -
オートバイを投げつける
【重い上に爆発しているけど、オートバイ自体がもともと危険】 -
弾丸を跳ね返す
【正当防衛!(明らかに相手に当てることを意図して跳ね返しているけれど…)】 -
相手の股の下をすり抜けて仲間に撃たせる
【悪党の一人に友だちを撃ち殺させているわけだけれど、精神的な殺人をしないとまでは言わなかったよね?】 -
頭を鋼材に叩きつける
【ピーターは賢いから、きっと叩きつける前に糸でマユのようにくるんで、マユが羽化すると蝶の代わりに重い脳損傷が…】 -
首へし折りフィニッシュ・ムーブ
【無認可のカイロプラクティックかもしれない】 -
頭から地面に叩きつける空中フィニッシュ・ムーブ
【正当防衛! いったん蹴りを入れてからわざわざ叩きつけている事実を誰も指摘しないことを願うね】 -
縛りつけた相手を湖に沈める
【計画的な動機があったかのように見えるけど、実は頭を冷やしてあげようとしただけ】 -
爆発しそうなトラックに縛りつける(そして自分で縛りつけた以外の人々だけを爆発から救出する)
【当然の報い、気にしない】
かくして、「スパイダーマンが人を殺している(なんてことは断じてない)瞬間」とは、結局のところ、「スパイダーマンが人を殺している(かもしれない事実に私たちがオーケーでいる)瞬間」のことなのである。
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