【動画】Fever Ray - "To The Moon And Back"


Fever Ray - To The Moon And Back (Official Video)

 Fever Ray(フィーヴァー・レイ)の新曲“To The Moon and Back”。

 Fever Ray ことカリン・ドレイヤー(Karin Dreijer)は、2014年に解散したスウェーデンのエレクトロ・ミュージック・姉弟デュオ The Knife の片割れ(姉)。Fever Ray 名義でのソロ新曲は、2009年のファースト・アルバム以来。素晴らしい。

【ゲーム予告】『Boyfriend Dungeon』:「君の武器とデートしよう!」


Boyfriend Dungeon: Date Your Weapons Announcement Teaser | Kitfox Games

 再生した瞬間、恋に落ちてしまう予告編。

 『Boyfriend Dungeon』(『ボーイフレンド・ダンジョン』)は、協力プレイRPG『Moon Hunters』(2016年)、カルト・シミュレーター『The Shrouded Isle』(2017年)などで知られる、カナダのインディー・ゲーム・スタジオ、Kitfox Games の新作。2019年発売予定。「ハック・アンド・スラッシュ」(hack-and-slash)ならぬ「シャック・アンド・スラッシュ」(shack-and-slash)を名乗っている。動詞の"shack"は、「同棲する」とか「一夜を共にする」といった意味。

【海外記事紹介】「オルト・ライトは、ニーチェのダメな読みに心酔している。ナチスもそうであったように」(Vox)

 紹介するのは、Voxの記事「オルト・ライトは、ニーチェのダメな読みに心酔している。ナチスもそうであったように」(Sean Illing, "The alt-right is drunk on bad readings of Nietzsche. The Nazis were too." Vox, 2017/08/17)。「オルト・ライト」「オルタナ右翼」(Alt-Right)を自称するネットに軸足を置いた極右グループは、かつてのナチスがそうであったように、頭の悪い読み方をされたバージョンの哲学者ニーチェ(1844-1900)に勝手に心酔してうぬぼれている、というお話。

 アメリカの白人至上主義者についての記事だが、「ニーチェに影響を受けた」と自称する人々の約8割から9割が、誰も相手にする必要のないアホである(※出典不要)理由も示唆してくれる。

【海外記事紹介】「『きかんしゃトーマス』の抑圧的で権威主義的な魂」(The New Yorker)

本当は怖い『きかんしゃトーマス』

 1984年にイギリスで放送が開始され、1989年にはアメリカでも放送が始まった『きかんしゃトーマス』シリーズ。日本では、1990年から『ひらけ!ポンキッキ』の枠内で放送が開始された。人形劇からCGアニメーションへと姿を変えながら現在まで続いている人気シリーズである(Wikipedia 日本語 2017/10/01アクセス)。

 この子ども向け番組のことを、全体主義的なディストピアの描写、と呼ぶのは、突飛な見解に聞こえるだろうか?

 The New Yorker の記事「『きかんしゃトーマス』の抑圧的で権威主義的な魂」(Jia Tolentino, “The Repressive, Authoritarian Soul of ‘Thomas the Tank Engine & Friends’”, The New Yorker, 2017/09/28)は、『きかんしゃトーマス』の作品世界を覆う不穏なモチーフを分析している。

【映画予告】『Anna and the Apocalypse』:クリスマス・ミュージカル的ゾンビ・アポカリプス


Anna and the Apocalypse - Official Teaser

 エドガー・ライト監督『ショーン・オブ・ザ・デッド』(2004年)からかれこれ十数年。再び英国から傑作を予感させるインディー・ゾンビ・コメディが登場。『アナとアポカリプス』(原題)の予告編。ゾンビ・アポカリプスを歌って殺して生き延びるスコットランドの女子高生アナと少年少女たちの青春ホラー・ミュージカル。大ヒット作『アナと雪の女王』(原題:Frozen)をもじって『アナ黙』とか呼ばれて欲しいような欲しくないような……。

 予告編にゾンビ相手にウルヴァリンごっこ(?)をしている少年の姿が一瞬映るが、主演のエラ・ハント(Ella Hunt)は、ヒュー・ジャックマン主演のミュージカル映画『レ・ミゼラブル』(2012年)にも出演していたようだ(IMDb)。歌声は保証済み?

 監督ジョン・マクフェール(John McPhail)。9月22日にアメリカ、テキサス州オースティンでの Fantastic Fest にて初上映。

(ソース:Birth.Movies.Death., IMDb

【動画】Alessandro Cortini - "Vinvere":純然たる幸福


Vincere (from AVANTI) - Alessandro Cortini

 素晴らしい。ジャーマン・シェパードもかわいい。

 Nine Inch Nails のライブ・メンバーとして知られるアレッサンドロ・コルティーニ(Alessandro Cortini)の新曲「Vincere」のビデオ。10月発売予定のアルバム『AVANTI』より。彼自身の幼少時代の映像が用いられており、彼は曲について「“Vincere”は 若々しさ、純然たる幸福、恐怖の完全な欠如についての曲なんだ。...あの笑顔を見てごらんよ、ビデオの中の幼い僕さ。...あの純粋さに帰ることこそ、すべての人にとっての人生の究極のゴールなんだ」と語ったという(Revolver)。

Japanese Breakfast がレトロな短編RPGを無料リリース

『Japanese Breakquest』

 アメリカのインディー・ポップ・アーティスト、Japanese Breakfast がブラウザ上で遊ぶ無料の短編RPG『Japanese Breakquest』を今月14日にリリースした。

 Japanese Breakfast(公式サイト)は、韓国生まれ・アメリカ育ちのミシェル・ザウナー(Michelle Zauner)によるソロ・プロジェクト。ソロ以前は Little Big League というバンドのボーカルとして活動していた。ゲームは、エレイン・ファス(Elain Fath)という女性ゲーム・デザイナーとのコラボレーションによるもので、今年発表のセカンド・アルバム『Soft Sounds from Another Planet』に収録された曲“Machinist”とそのミュージック・ビデオを発展させたストーリーとなっている。

ゾンビ・ジャンルを可能にした「著作権の恐怖」

著作権の消失、ジャンルの誕生

 映画、ゲーム、コミックなどに遍在するゾンビ。その人気を可能にしたのは、ジョージ・A・ロメロの創造と、配給会社のミスだった。

 kaptainkristian ことクリスチャン・ウィリアムズ氏の動画「『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』:著作権の恐怖」(英語)は、そんなゾンビ・ジャンルの氾濫にまつわる歴史をあざやかに解説している(The Verge の記事より発見)。

【海外記事紹介】「北朝鮮危機は、機能している国務省を持つことがなぜ重要かを教えている」(Vox)

 北朝鮮のミサイルをめぐる緊張が示唆しているのは、外交には外交機関が必要である、ということだ。——そのように説くのは、アメリカのニュース解説サイト Vox の、思わず笑ってしまうようなタイトルの記事「北朝鮮危機は、機能している国務省を持つことがなぜ重要かを教えている」(Zack Beauchamp, "The North Korea crisis shows why having a functioning State Department matters", Vox, 2017/08/29)

 アメリカの「国務省」(Department of State)というのは、日本でいう外務省にあたる。G20のホテルの予約に失敗した際にも指摘されたが、トランプ政権は、要職の任命(nomination)・承認(confirmation)が極端に遅れており、とりわけ外交を担う国務省のスカスカぶりがもたらす支障が懸念されている。そして、北朝鮮をめぐるトランプ政権の対応にその危うさが端的に露呈している、というのである。

トランプ政権の外交は「無能のフラクタル」

 以下、Vox 記事より抜粋:

【短編映画】『Chase』:都市の速度

Chase from Páraic Mc Gloughlin on Vimeo.

 写真家でもあるパライック・マクローリン(Páraic Mc Gloughlin)監督による3分の短編映画。アイルランドとポーランドで2年にわたり撮影されたものであるという。

 監督は作品のモチーフを次のように語る(CityLab):

「都市の生活は速い。あなたは、あなたがどこかへ向かおうとするあいだに無数の人々の生を瞬間瞬間目にしながら、あなたの周りで起きていることを頻繁に見逃す」と、マクローリンは語る。「そのように、『Chase』の目まぐるしい性質は、都市に暮らすとはどのようなことかの何かしらを表現しているのだと思う」

2017年後半以降リリースの期待のインディー・ゲーム

 2017年後半~2018年前半あたりにリリースが見込めそうな海外インディー・ゲームから注目のタイトルをリストアップ。いずれも Steam での配信が予定されているもの。

(※)発売予定は、公式サイト、Steam ストアなどに2017年8月27日にアクセスして確認できたものを記載。最新の発売予定日や日本語化の有無などについては、各作品の公式サイトやストアのリンクを参照下さい。

【ゲームレビュー】『Subsurface Circular』:シンプルに語られる、シンプルでない未来

作品名:Subsurface Circular
開発元:Bithell Games
販売元:Bithell Games
発表年:2017
Steam

舞台は環状運転の地下鉄車内

 『Thomas Was Alone』(2012年)、『Volume』(2015年)で知られるインディー・ゲーム・クリエイター、マイク・ビセル(Mike Bithell)の新作は、卓越したアート・スタイルの3Dヴィジュアルを融合させた、選択式のテキスト・アドベンチャー。

南部連合の像はいつどうして建てられたのか

図:5年単位で見た1870年から1980年のあいだの南部連合記念碑・記念像の建造数(Mother Jones

 ヴァージニア州シャーロッツビルでの白人至上主義者集会とそこで起きた殺傷事件をめぐり、白人至上主義者を名指しせず「多く陣営」(many sides)を非難して波紋を呼んだドナルド・トランプ米大統領。2日間の沈黙の末に「人種主義は悪」と言明したのも束の間、15日に記者団の質問に対し、「両方の側(both sides)に責任がある」と述べて、再び批判を集めている(参考:Huffpost日本版CNN日本版)。

 「両方の側」(both sides)というのが、ちょうど白人至上主義者が大統領の最初の声明の解釈に用いた言葉であったように(別の記事で触れた)、トランプ大統領の発言は、白人至上主義者グループの言い分をそのままなぞったもの、と言って差し支えない。集会に参加したKKK元指導者のデヴィッド・デュークは「左翼のテロリストを糾弾してくれた」とトランプに感謝の言葉を送っている(The Guardian)。

フレッド・トランプのKKK関与疑惑について

 14日の記事でドナルド・トランプ米大統領の父フレッド・トランプのクー・クラックス・クラン(KKK)関与疑惑について言及した。

 投稿後に、当時の新聞報道の詳細な調査を行っている Vice の1年前の記事の存在を知ったので、簡単に紹介しておく(Mike Pearl, "All the Evidence We Could Find About Fred Trump's Alleged Involvement with the KKK", Vice, 2016/05/11)。

「ローブをまとったデモ行進者」

 話は、2015年9月にブログ・サイト Boing Boing が、ニューヨーク・タイムズの1927年の記事を紹介したところから始まる。その記事には、警官隊との間で乱闘となったKKK集会における逮捕者として、フレッド・トランプの名が住所とともに記載されていたのである。

2日間の沈黙の末:トランプ「人種主義は悪」発言の底意

「人種主義は悪である」

 アメリカのドナルド・トランプ大統領の白人至上主義をめぐる態度、それに対するネオナチからの喝采について、記事を2つ書いたあとで(その1その2)、2日間の沈黙の末に「KKK、ネオナチ、白人至上主義」を含む「人種主義」を非難する声明が、現地時間14日にトランプ大統領本人から出されたので(参考:CNN日本語版)、会見の映像とともに言及しておく。


President Donald Trump Condemns Charlottesville Days After Giving Original Statement | TIME

人種主義は悪である。人種主義の名のもとに暴力を引き起こすものは、犯罪者・暴漢であり、その中には、我々がアメリカ人として大切にするものすべてと両立しない、KKK、ネオナチ、白人至上主義者その他ヘイト・グループが含まれる。

Racism is evil. And those who cause violence in its name are criminals and thugs, including the KKK, neo-Nazis, white supremacists, and other hate groups that are repugnant to everything we hold dear as Americans[...]

【海外記事紹介】「私たちは、トランプが白人至上主義者に迎合していないかのようなふりをするのをやめなければならない」(Vox)

 12日木曜日のヴァージニア州シャーロッツビルで開かれた白人至上主義者の集会とそこでの殺傷事件。昨日の記事でこの騒動をめぐるドナルド・トランプ大統領の反応について論じたが、関連して、トランプが白人至上主義グループをこれまで一体どの程度非難してきたかの記録と、そこで用いられてきた言語の特徴について、的確な指摘を行っている記事が出されていたので、要点を紹介しておく(German Lopez, We need to stop acting like Trump isn’t pandering to white supremacists, Vox, 2017/08/13)。

ネオナチがトランプ称賛:「コメントはよいものだった」

トランプ「多くの陣営」発言は、ネオナチへのラブコール

「多くの陣営における、多くの陣営における」

 12日アメリカ、ヴァージニア州シャーロッツビルで、白人至上主義者の集会が開かれ、これに抗議するグループとの衝突が発生する中、白人至上主義者の男が反対派の列に車で突っ込み、女性1人が死亡、19人が負傷した(参考:Buzzup!)。

 “Unite the Right”(「右翼を結集せよ」)と名付けられたこの集会には、オルト・ライト(オルタナ右翼)の頭目リチャード・“ハイル・トランプ”・スペンサー、白人至上主義結社クー・クラックス・クラン(KKK)の元指導者デヴィッド・デュークといった、(この手の報道を追っている人には不幸にして)お馴染みのトランプ支持の白人至上主義者たちが姿を見せたことが報じられている。一応の集会の名目は、南北戦争の南軍総司令官ロバート・E.リー将軍(ちなみに、シャーロッツビルとは何のゆかりもないようだ)の像を公園から撤去する、という市議会の決定に対する抗議とされているが(Vox)、集会では、反移民の訴えとともに、「血と土」("Blood and soil.")という文字通りナチスの標語も連呼されており(Telegraph)、ネオナチやKKKに代表される人種主義を大っぴらに称える示威行動となっている。そして、デヴィッド・デュークによると、集会の目的は「我々は我々の国を取り戻す」「我々はトランプの約束を実現する」という決意表明なのだそうだ(Vox)。

『Agents of Mayhem』のヴァン・ダム・ダンス

 ゲーム・シリーズ『Saints Row』のファンで、心はいつも木曜日「ヴァンダミンGO!」、という人にささやかな朗報。

 『Agents of Mayhem』(エージェンツ・オブ・メイヘム)は、8月15日(日本時間では8月16日)に発売されるオープンワールド・アクション・ゲーム(Steam ※現時点では日本語非対応)。『Saints Row』(セインツ・ロウ)シリーズの開発スタジオ Volition の新作で、『Saints Row』シリーズと大きくクロスオーバーする作品世界を舞台としていることがすでに明かされている。

 ゲーム内容を簡略にまとめれば、近未来の韓国ソウルを舞台に、問題児揃いの12人のスーパー・エージェントたちからミッションごとに3人をピックして、3者を自在に切り替えながら悪の組織相手にひたすら暴れまわる三人称視点のシングルプレイヤー・ゲーム、といったところ。1980年代アメリカのテレビアニメ・シリーズ『G.I.ジョー』を思わせる、と評されるコミック風のノリが特徴的で、『Saints Row』同様、ポップ・カルチャーの引用が随所に散りばめられているようだ。「ヴァン・ダム・ダンス」へのオマージュも、その一つらしい。

【動画】Memoryhouse - "Sarah":「サラ、おうちへお帰り」


Memoryhouse - Sarah

 Memoryhouse(公式サイト)はカナダのトロントを拠点に活動する、ドリーム・ポップ/シューゲイズ系の二人組。2016年のセカンド・アルバム『Soft Hate』より。なので新曲でもなんでもないが、比較的知られているバンドにしては、少ない再生回数だったので紹介。

『Two Worlds』スピードランの単純明快なロジック:オープンワールドRPGが2分で片付くワケ

「史上最もぶっ壊れたゲームの一つ」

 最近の話題というわけではないが、備忘録的に。

 2007年発売のオープンワールド・アクションRPG『Two Worlds』。英語圏では、ゲームそのものよりも、前年発売の『The Elder Scrolls IV: Oblivion』との不幸な(無謀な?)比較によって記憶されているゲームだ。発売前には「強化版の『オブリビオン』」(Oblivion on steroids)と謳われ、発売後には「貧乏人の『オブリビオン』」(a poor man's Oblivion)とこき下ろされたのである。独特の愛嬌を見出すファンもいる一方で、ストーリー、ゲームプレイともに嘲りや失笑を誘った。

【動画紹介】「『Event[0]』の種明かし」(Game Maker's Toolkit)

「2016年の最も革新的なゲーム」


How Event[0] Works | Game Maker's Toolkit

 2016年の傑作インディー・ゲーム『Event[0]』(Ocelot Society)について何度か書いてきたが、日本語で利用できる、よい批評動画があったことに気がついたので、紹介。

 紹介するのは、マーク・ブラウン(Mark Brown)氏の“Game Maker's Toolkit”。ゲームのデザイン(設計)面に焦点を絞って、10分前後の長さで密度の高い分析を展開する人気の批評シリーズである。だいぶ前にチャンネル登録して、時々見るようにしていたのだが、いつからそうだったのか、シリーズ全動画(?)に日本語字幕がつけられていることに昨日初めて気がついた。

【ゲームの英語】『Saints Row: The Third』:“How far would you want me to go?”

「もしジェシカ・パリッシュがあなたの娘だったら」

 本日のフレーズ:

Reporter: How long will STAG be occupying Steelport?

Cyrus: There is no "occupation". We have the full support of Mayor Reynolds.

Jane: How will STAG impact our daily lives?

Cyrus: When we win the war on urban terror, you and your families will be safe again.

Jane: Sir, that's not what I asked.

Cyrus: Let me tell you about Jessica Parish, a girl from Stilwater who ran away from home to be with her tough-guy boyfriend. Jessica thought her life was pretty sweet, until a gang banger kidnapped her, threw her in the trunk of a car, and laughed as her boyfriend crushed her in a monster truck rally. If Jessica Parish was your daughter...how far would you want me to go?

(Saints Row: The Third, Deep Silver, 2011)

作者の知らない4つ目のエンディングが存在したゲーム『Event[0]』

(※)以下、具体的詳細は伏せるものの、ゲーム『Event[0]』(2016年)のエンディング分岐に関するネタバレを含みます。

 ゲーム『Event[0]』(Ocelot Society, 2016)は、3D一人称視点での探索とコマンド入力式テクスト・アドベンチャーとが組み合わされたSFアドベンチャー・ゲーム。プレイヤーは、遭難の末に漂着した宇宙船内を探索しながら、船に搭載されたAI「Kaizen-85」とキーボードで会話をし、地球に帰る道を探ることになる(レビューを書いた)。


Event[0] Announcement Trailer 2016

 3つのエンディングが用意されているはずのこのゲームには、4つ目のエンディングが存在する、しかし、クリエイターもその存在をつい最近まで知らなかった。・・・そんなストーリーを、同作のデザイナー/ライターであるイマニュエル・コルノ(Emmanuel Corno)氏がツイッター上で報告し、話題を呼んだ(参考:GamasutraKotaku)。

「トランプ=アルツハイマー病」説の誤り

憶測とジョークと陰謀論のあいだ

 数日前、アメリカの左派系ニュース・サイト AlterNet に、「トランプが、彼の認知能力の衰えをめぐる憶測の広まりを引き起こした4つの瞬間」(Kali Holloway, "4 Times Trump Has Inspired Widespread Speculation About His Cognitive Decline", AlterNet, 2017/07/05)という、クリックベイト感のある記事が載せられていた。7月5日に、飛行機から降りたトランプ大統領が目の前に停められていたリムジンを素通りしてさまよう姿がテレビ・カメラに収められたのをきっかけとして、SNS上の一部で「トランプ=アルツハイマー病」説が再浮上したことを取り上げたものである。

【海外記事紹介】「『A Gray State』:死にいたる自らの狂気への転落を撮影した右翼の陰謀論者」(Salon)

自らのパラノイアを記録する男

 Salon に「『A Gray State』:死にいたる自らの狂気への転落を撮影した右翼の陰謀論者」(Gary M. Kramer, "'A Gray State': A right-wing conspiracy theorist films his own deadly descent into madness", Salon, 2017/07/06)と題された興味深い記事が載せられていた。『A Gray State』という、今年完成されたドキュメンタリー映画に関する記事だ。ヴェルナー・ヘルツォーク監督のドキュメンタリー映画『グリズリーマン』(2005年)のプロデューサーとして知られるエリック・ネルソンが監督し、ヘルツォークがプロデューサーを務めている。

G20、ホテルの予約が取れなかったトランプ大統領一行

 7、8日のG20サミットに出席するためドイツのハンブルグを訪れているアメリカのトランプ大統領。ところが、どうやらホワイトハウスは、大統領一行の宿泊するホテルの予約を取ることに失敗していたらしい。Buzzfeed に、そんなドイツ語版からの翻訳記事が掲載され、後を追って各英語メディアによっても報じられた。アメリカ政府が予約を取ろうと動き始めたときには、どのホテルもとっくに満室になっていた、というのである。

 Newsweek 日本版の翻訳記事より:

【海外記事紹介】「ロシアの隣国ウクライナは、アメリカの何年も前から『フェイク・ニュース』とハッキングに悩まされてきた」(Snopes)

 紹介するのは、アメリカのファクト・チェック・サイト、Snopes.com のニュース記事「ロシアの隣国ウクライナは、アメリカの何年も前から『フェイク・ニュース』とハッキングに悩まされてきた」(Bethania Palma, "Russia’s Neighbor Ukraine Besieged by ‘Fake News’ and Hacking Years Before United States", 2017/06/27)

 6月27日に欧米の政府機関や企業がランサムウェアを用いた大規模なサイバー攻撃に晒されたが、被害の中心はウクライナであり、そこから被害が広まった、と目されている(朝日新聞2017/06/29)。攻撃者の正体や動機は依然として不明であるが、直後からロシア政府機関の関与が疑われており、その疑いの背景には、ウクライナに対するさまざまな形でのサイバー戦争、というこれまでの経緯が関わっている。

【ゲーム予告】Playdeadの共同創設者が送るSFアドベンチャー『Somerville』


SOMERVILLE Teaser Trailer | JUMPSHIP

 SFアドベンチャー・ゲーム『Somerville』(サマーヴィル)の予告。公式サイトの紹介文は簡潔で、以下の通り。発売日未定。

地球規模の破局の勃発のなかで鍵となる人々の生を綴るSFアクション・アドベンチャー。

A Sci-Fi Action Adventure that chronicles the lives of key individuals in the wake of a global catastrophe.

映画『Risk』のプロデューサーら、映画公開をめぐるウィキリークスとジュリアン・アサンジからの妨害に対し反論

情報を抑圧したがるウィキリークス

 ドキュメンタリー映画『Risk』(2017年)は、エドワード・スノーデンの内部告発過程を描いたドキュメンタリー映画『シチズンフォー』(2014年)の監督ローラ・ポイトラスによる新作で、ウィキリークス(WikiLeaks)創始者のジュリアン・アサンジを6年間にわたり取材したものである。2016年にカンヌ映画祭で初上映され、アメリカでは5月12日からインターネット配信されている。


Risk [2017] | Official Trailer | A Film by Laura Poitras | Neon

 ポイトラスら同作のプロデューサーたちは6月16日に共同署名でNewsweekに発表した声明で、映画の配給会社がアサンジとウィキリークスから映画の公開中止を要求する停止通告書(cease and desist letter)を受け取っていたことを公表した(Brenda Coughlin, Yoni Golijov and Laura Poitras, "Wikileaks Documentary Makers Accuse Assange of Censorship", Newsweek, 2017/06/16)。要点を以下に抜粋する。

【ゲームの英語】『Cibele』:“in person”

スクリーンの向こうにいる存在

 本日のフレーズ:

Nina: I met up with Dredge once - like, in person. Talking with him didn't feel all that different.

Blake: I've never met anyone from the game in person. But you...you're way too hot. I wouldn't even be able to breathe near you in real life.

Nina: [laughs]

Blake: It's true!

Nina: I think you're giving me too much credit.

Blake: I like making you blush.

Cibele, Star Maid Games, 2015)

『困った時のロジャー・ストーン』×『部屋の中にいる象』

アメリカ政治を変えた男


映画『困った時のロジャー・ストーン』:ロジャー・ストーン(右)とアレックス・ジョーンズ(中央)

 5月にネットフリックスで公開されたドキュメンタリー映画『困った時のロジャー・ストーン』(Get Me Roger Stone, 2017)は、ネットフリックスに登録しているなら必見の作品だ。

[更新]『ドラゴンズドグマ:ダークアリズン』PC日本語対応版、すでにGOGで販売中?

GOG.com


【更新】(2017/08/23)

 GOGでも日本からは購入できないようになった模様。ストア・ページそのものが表示できなくなっている。一方、Steamのリマスター日本語音声版は、「2017年10月5日発売」と予告されている。


 6月5日、カプコンのオープンワールド・アクションRPG『ドラゴンズドグマ:ダークアリズン Dragon's Dogma: Dark Arisen』がDRMフリーのゲーム・ストアGOGに登場した。定価は29.99ドルで、現在、販売開始セールとして60%オフの11.99ドルで売られている。

過去を生きる人、ドナルド・トランプ:「ピッツバーグ」失言の意味すること

 日本語でも詳細な報道のある話なので、ごく普通のニュースの拾い読みの域を出ないが、“covfefe”ツイートなどよりも、ある意味では笑いを誘う出来事かもしれない(というか逆に、“covfefe”の一件は、デマ拡散の常習犯で、原子力潜水艦の配置のような軍事機密を電話会談で気軽に他国に漏らしてしまう大統領の個人アカウントが、スタッフのチェックもなしに運用されていることを明確にした、という意味では、実際のところ「怖い話」である)。

ピッツバーグ市長の反論

 CNN日本語版(2017/06/02)より:

トランプ大統領“covfefe”ツイートを笑っていられない理由

ことの発端は深夜の“covfefe”

 アメリカのドナルド・トランプ大統領が5月31日未明におかしなツイートを投稿し(彼のツイートは基本的にすべておかしいが)、数時間後に削除したことが話題を呼んでいる(画像はCNNより)。

【ゲームの英語】『Undertale』:“Do the right thing”

(※)以下では、ゲーム『Undertale』のエンディングの一つに登場するセリフを取り上げています。具体的なキャラクター名や出来事は伏せていますが、ネタバレを気にされる方は要注意。

【無料ゲーム】『smile while』:カラフルでノイジーなインスタントおもちゃ箱

作品名:smile while
開発元:Matthew Keff
発表年:2017年
itch.ioにて無料配布

 ゲームサイトRock, Paper, Shotgunのライター、フィリッパ・ワー(Philippa Warr)さんのYouTube個人チャンネルより発見(下動画)。

【動画】『Hills Beyond a River』:80年代SF的短編アニメ


Hills Beyond a River_隔江山色 from Hibanana Studio on Vimeo

 Boing Boingの記事より発見。全画面モードでの鑑賞がオススメ。

 ニューヨークと北京を拠点に活動するHibanana Studioのミャオ・ジン(Miao Jing)氏の監督作。『ブレードランナー』(1982)や『AKIRA』(1988)にも通じる、80年代サイバーパンク的な美学の漂う一作。動物たちがテクノのビートに乗って電脳都市空間を駆け抜けてゆく。

ドナルド・トランプ、移り気なナルシシスト

 昨日の記事への追補。引用内の強調はすべて引用者による。

大統領への助言を妨げるもの

 昨日の記事でもリンクを貼っておいたが、CNN日本語版から早速:

マクマスター米大統領補佐官(国家安全保障担当)が国際問題などでの助言でトランプ氏の説得に手こずっていると周囲にこぼしていることが20日までにわかった。同補佐官に近い筋がCNNに明らかにした。

トランプ氏が何を言い出すか全く見当が付かないのがその理由になっている。ホワイトハウスの国家安全保障会議当局者らによると、大統領への効果的な助言を妨げているのは、特定の問題にトランプ氏が留意する時間が短く、その関心が容易に他の問題に移り変わる気質にある。

また、トランプ氏は外交的に機微に触れる問題で、言ってはいけないことに無頓着であることを指摘。「(トランプ氏は)この言ってはいけないことを最初に口に出す」と嘆いた。

ドナルド・トランプのお笑いホワイトハウス、そのヤバすぎるメルトダウン

 アメリカのドナルド・トランプ大統領について、行きがかり的に、ちょこちょこと海外記事の紹介などを書いてきたが、この数日のあいだの動向は目まぐるしくて、もはや「メルトダウン」と評してよいのではないか、と思える。マジメなニュースはCNN日本語版にでも任せるとして、以下、やや不真面目な視点から、日本では報じられなそうな米ホワイトハウス関連報道をピックアップしておこう。

FBI長官解任の裏側

 別の記事で簡単に扱った9日のFBI長官解任をめぐる波紋に関して、CNN日本語版が「そこまでは考えが及ばなかったとみられる」と報じていた点について、もう少し詳細な裏取りをしている記事(Politico)を後で見つけたので、捕捉として抜粋しておく。

【ゲームの英語】『Firewatch』:"We all fuck up."

過ぎ去らない過去

 本日のフレーズ:

Henry: I shouldn't be out here.

Delilah: Yes, you should.

Henry: No, I just ran away from my problems.

Delilah: No, you didn't. We all fuck up.

Firewatch, Campo Santo, 2016)

トランプによるFBI長官解任の意味すること:「彼がやっているかのように見えることがまさに彼のやっていること」

トランプの動機を見抜く簡単な方法
みなさん、ここにいる彼はバカのように喋るし、バカのように見えるかもしれませんが、騙されてはいけません——彼は本当にバカなのです。

(映画『我輩はカモである』1933年より)

 ドナルド・トランプ米大統領が今月9日にFBIの長官ジェームズ・コミーを突然解任したことが物議をかもしている。捜査機関の独立性を尊重すべき大統領によるFBI長官の解任そのものが異例であるためと、去年の大統領選へのロシアによる介入疑惑およびトランプ陣営とロシア政府との関係をめぐる疑惑についてFBIが捜査に当たっている真っ只中であったためだ。ただ、その経過自体は普通のニュースを読めばいい話なので、CNN日本語版の記事を貼っておく。

 問題はその語られ方なのだが、たとえば上の二つ目の記事のタイトルは奇妙である。「本当の理由」が分からない人がいるだろうか?

【動画】「ISISはどのようにビデオゲームとハリウッドの技法をメンバー募集に駆使しているか」(Cracked)

 以下で紹介するのは、アメリカのユーモア・サイトCracked.comの動画「ISISはどのようにビデオゲームとハリウッドの技法をメンバー募集に駆使しているか」("How ISIS Uses Video Games & Hollywood Tricks For Recruiting", 2017/05/05)。Crackedは、いわゆるクリックベイト風のタイトルで釣りつつ(「ハリウッド映画のせいであなたが信じている4つのウソ」みたいな)、しっかりとした啓蒙的な記事を提供することで定評がある。モザイクが足されてはいるが、射殺の映像や死体の画像が含まれているため、年齢制限がかけられており、再生にはYouTubeへのログインが必要。閲覧には要注意。

【海外記事紹介】「歴史家ティモシー・スナイダー曰く、トランプがクーデターと民主主義の転覆を試みようとするのは『ほとんど避けがたいことである』」(Salon)

 紹介するのは、Salonの記事「歴史家ティモシー・スナイダー曰く、トランプがクーデターと民主主義の転覆を試みようとするのは『ほとんど避けがたいことである』」(Chauncey DeVega, "Historian Timothy Snyder: 'It’s pretty much inevitable' that Trump will try to stage a coup and overthrow democracy", Salon, 2017/05/02)。日本でも『ブラックアース』(慶應義塾大学出版会)、『ブラッドランド』(筑摩書房)の訳書がある、イェール大学の歴史学教授ティモシー・スナイダー(Timothy Snyder)へのインタビューをまとめた記事(私自身は聴いていないが、インタビューそのものもポッドキャストとして公開されている)。スナイダーは、ベストセラーとなっている新著『専制について:20世紀からの20の教訓』(On Tyranny: Twenty Lessons from the Twentieth Century, Tim Duggan Books, 2017)を下敷きに、アメリカの民主主義は専制への転落の危機状況にある、という持論を語っている。

【ゲームの英語】『The Witcher 3』:"Mine could do a lot more."

お父さんはいまここにはいないけれど・・・

 本日のフレーズ:

Gretka: My, you're brave. My father couldn't even do that!

Ciri: Heh. Mine could do a lot more.

(The Witcher 3: Wild Hunt , CD Projekt Red, 2015)

【海外記事紹介】「ゾンビのことは忘れろ:ヤングアダルト・ゲームの、ホットな新しい悪役は世界そのものである」(The A.V. Club)


Night In the Woods (Finji, 2017)

【ネタバレ注意】

 以下で紹介する記事「ゾンビのことは忘れろ:ヤングアダルト・ゲームの、ホットな新しい悪役は世界そのものである」(Patrick Lee, "Forget zombies: In young-adult games, the hot new villain is the world itself", The A.V. Club, 2017/04/26)の原文は、『Life Is Strange ライフ・イズ・ストレンジ』、『Until Dawn アンティル・ドーン』、『Oxenfree』、『Night In the Woods』のゲーム4作品のネタバレを含む。以下の抜粋でも、『Oxenfree』、『Night In the Woods』のそれぞれの終盤の展開について具体的に触れた箇所を訳している。こちらの2作はいずれも現時点で公式日本語リリースのないインディー・タイトルだが、ネタバレを望まない方は要注意。

【ゲームの英語】『Oxenfree』:"Stuff just happens."

ワケが分かるとは限らない

 本日のフレーズ:

Alex: Maybe she was up to something, you ever think of that? I mean, she's wrapped up in this thing somehow.

Jonas: Maybe...but also, things don't have to make sense. Sometimes...stuff just happens...and that's the end of it.

Oxenfree, Night School Studio, 2016

【ゲームの英語】『Skyrim』:“Arrow in the knee”

 「ゲームの英語」と言っても、“nerf”(※)といったような、ゲーム文化に固有の表現、あるいはそこからネットさらにはリアルへと波及していった表現などではなく、ここでは、英語でゲームをプレイしていて遭遇する、わりと普通の、しかし、ちょっとおもしろい英語表現、というのを想定している。 ゲームの場面を通じて、具体的な使われ方や表現の持つ感触について実感が増し、また同時に、その短いフレーズからゲームそのものについても洞察が深まるかもしれない、そんな英語表現を極私的にピックアップしてみたいのである。

 ゲームは英語の勉強に使えるか? 比較的使える、と私は考える。PCでゲームをする私は日本語訳の有無に関係なく英語で作られているゲームは英語でプレイしているが(学習目的というよりは、単なる趣味・好みからだが)、個人的な経験から言って、少なくとも映画や音楽からよりも多くの単語やフレーズをゲームを通して吸収してきた。もちろん、あらゆるジャンルのゲームに同じことを言えるわけではないが、場面に疑似的に居合わせることができ、ときには返答を求められるゲームならではの語彙の定着しやすさ、というものがある。その点も考えていきたい。

【海外記事紹介】「反戦左翼の失敗」(Noah Berlatsky)

 紹介するのは、以前別の記事を紹介したノア・バーラツキー(Noah Berlatsky)によるエッセイ「反戦左翼の失敗」("The Anti-War Left’s Failure", 2017/04/07)。4月6日の米トランプ政権によるシリアに対するミサイル攻撃に触れて書かれたものである。

〔※最初の投稿の記述では、出来事とそれぞれの記事についての時系列が混乱していたので、時系列について説明を補うかたちで加筆し、日本語ニュース記事のリンクを増やして再投稿した。〕

グレン・グリーンウォルドのヘマが示唆するもの

 以下、訳注的捕捉を交えて記事より抜粋する。

【ゲームレビュー】『Asemblance』:記憶という生き物

作品名:Asemblance
開発元:Nilo Studios
販売元:Nilo Studios
発売年:2016
PC(Steam

「私とあなたでは、違う風に記憶しているみたいね・・・」

"I think you and I remember things differently..."

追体験される混乱と没頭

 非常灯の赤い光とアラーム音とともに実験施設らしき空間の一区画に立っている自分に気がつく。機械的な音声が「緊急事態」を知らせ、ただちに目の前の端末を起動し、指示に従うように、とうながす。起動された端末のモニターには「今日のご機嫌はいかがですか?」と質問が表示され、それに四択で回答すると、周囲に通常の照明が灯り、緊急事態など起こっておらず、これは緊張した状況下で反応する能力を確認するためのテストだった、と告げられる。

【ゲームレビュー】『Night in the Woods』:壊れた世界で、約束されない未来を生きる

作品名:Night in the Woods
開発元: Infinite Fall
販売元: Finji
発売年: 2017
PC(Steam

 プレイし終えてからだいぶ経つが、なかなか感想がまとまらない。もっとも、展開として何が起きたのか、テーマとして何が語られているのか、そういった部分は、意図された曖昧さも含めて、比較的明快で、かなりストレートでさえある作品だ。ただ、それについてどう受け止めるべきなのか、というこちら側の反応の面で考え込まされるのである。率直に、力強い作品だと思う。身の震えるような怒りや絶望や悲しみがあり、そして、それをまた包み込むような前向きな明るさがある。

 以下、物語後半の具体的なネタバレは避けるが、作品のテーマについての解釈を含むので、予備知識なしにプレイしたい方は要注意。

【ゲーム予告】『All Walls Must Fall』:冷戦の終わらなかった未来で、核攻撃を防ぐため時をループする


All Walls Must Fall - Kickstarter Trailer

 『All Walls Must Fall』(「すべての壁は必ず崩れ落ちる」)は、冷戦の終わらなかった2089年のベルリンを舞台とする「テック・ノワール・タクティクス・ゲーム」(Tech-Noir Tactics game)。現在Kickstarterにてクラウドファンディング・キャンペーンを実施中。
 開発元はベルリンに拠点を置くinbetweengames。キャンセルされた開発が別のスタジオの手に渡った『Dead Island 2』の開発に携わっていた元YAGERの3人のクリエイターに、フリーランスとしてやはり『Dead Island 2』に参加していたオーディオ・デザイナーがフリーランス身分で加わった4人のインディー・チームである。メンバーのうち2人は、YAGERの代表作として名高い『Spec Ops: The Line』にも携わっていたそうだ。

【映画予告】『Like Me』:孤独をめぐるホラー、あるいはラブ・ストーリー?


LIKE ME | SXSW Teaser Trailer HD 2017 - BD Horror Trailers and Clips

 自らがコンビニ強盗を行う動画を投稿した後にソーシャルメディアのフォローを集めたキヤ(Kiya)。つながりを求めて行動をエスカレートさせていく彼女の行きつく先とは・・・。

 ネオンカラーに彩られた実験的映像でソーシャルメディア時代の孤独を描く映画『Like Me』(2017)の予告編。監督ロブ・モックラー(Robert Mockler)、主演アディソン・ティムリン(Addison Timlin)。上映時間80分。今月のサウス・バイ・サウスウエスト(SXSW 2017)での上映がワールドプレミア。ロブ・モックラーは本作が長編監督デビュー。

ジョン・ロンソン『ルポ ネットリンチで人生を壊された人たち』で少し気にかかった訳語:「男性人権運動」

 ジョン・ロンソン『ルポ ネットリンチで人生を壊された人たち』(夏目大訳、光文社新書、2017年〔原著2015年〕)は、とても面白い本だ。ネットリンチの各事例もさることながら、炎上でグーグルはどれくらい儲けているのか、群衆論の元祖ギュスターヴ・ル・ボンは最低な人間、映画『es』(2002)の元ネタ実験は相当に胡散臭いかもしれない、暴力と恥の感情の関係、などなど興味深い話題を飛び回って、あっという間に500ページを読み進んでしまう。1200円(税抜)。

 ただ、一点、訳文で少々気にかかったくだりがある。

「サミュエル・L・ジャクソンはアニメ好き?」「ヘンタイもね」 よく検索される疑問への本人の答え


Samuel L. Jackson Answers the Web's Most Searched Questions | WIRED

——サミュエル・L・ジャクソンってアニメが好きなの?

好きだとも。ヘンタイもね。(Yes, I do. Hentai too.)

 Wiredの動画「サミュエル・L・ジャクソンがウェブで最も検索される質問に回答」(英語)より。英会話の勉強に使えそうなビデオだ。

一時的記憶喪失の患者に「トランプが大統領です」と伝える瞬間

 ほとんどパロディ・ニュースにしか見えないが(「はて、Slateってそういうサイトだったっけ?」と一瞬こちらが記憶喪失)、救急医の現場から見た「ドナルド・トランプ大統領」という現実をめぐる短い体験談「あなたの名前は? 私たちはどこにいますか? 大統領は誰? おや、大変。」(Jeremy Samuel Faust, "What Is Your Name? Where Are We? Who Is President? Oh God.", Slate, 2017/02/27)を紹介。
 記事を書いているのは、マサチューセッツ州ボストンのブリガム・アンド・ウィメンズ病院に勤務する医師で、患者が意識に障害を引き起こしていないかを確認するための単なるルーティンであったはずの質問が最近引き起こしている数々の反応が医師の目から語られている。

【海外記事紹介】「マイロ・ヤノプルス、カトリック的な罪の意識の有力な唱道者」(Patheos)

翼の折れたネット右翼

 「オルト・ライト」(Alt-right, オルタナ右翼)なる言葉の発案者リチャード・スペンサーはただのボンボンの白人至上主義者である、と指摘した記事を以前紹介した。ただ、そこで触れなかったことは、名付け親はスペンサーかもしれないが、「オルト・ライト」という言葉から英語圏の人々が真っ先に連想するのは、別の人物である(あるいは、であった)、ということだ。そして、その人物マイロ・ヤノプルス(Milo Yiannopoulos)の急速な失墜が、先週ニュースとなった。

 ハフィントン・ポスト日本語版が、彼のこれまでの言動を含めて比較的詳しい翻訳・加筆記事を載せている。

ドナルド・トランプその人によるトランプ大統領批判

 スティーヴン・コルベア(Stephen Colbert)のトーク番組“The Late Show with Stephen Colbert”(CBS)公式チャンネルから。ドナルド・トランプその人による痛烈なトランプ大統領批判、という風刺ビデオ。

Candidate Donald Trump Attacks President Donald Trump - The Late Show with Stephen Colbert

“バノン大統領”の『World of Warcraft』マネー農場秘史

 Boing BoingでSF作家のコリー・ドクトロウがおもしろい半年前の記事を紹介していた。「トランプのキャンペーンCEOの知られざる『World of Warcraft』キャリア」と題されたWiredの記事がそれだ。「トランプのキャンペーンCEO」とは、ドナルド・トランプの大統領選キャンペーンで途中からCEO(最高責任者)を務め、今や首席戦略官・上級顧問という肩書きでホワイトハウス入りし、トランプ大統領の最側近、もといトランプを操る影の大統領(“President Bannon”)と噂されるスティーヴン・バノン(Stephen Kevin "Steve" Bannon)のこと。彼がトランプ陣営に加わる直前まで陰謀論・ヘイトデマの拡散で悪名高い右翼ニュースサイトBreitbart(ブライトバート)のCEOを務めていたことや、より以前にはゴールドマン・サックスに勤めていたことはよく知られている。だが、記事によると、彼にはもう一つ、人気MMORPG『World of Warcraft』のゴールドファーミング会社のトップという、いかがわしい経歴があるのだそうだ。

【映画予告】『It Comes at Night』:ホラー予告編の手本


It Comes At Night | Official Teaser Trailer HD | A24

 Bloody Disgustingの記事より発見。ほとんど中身を明かさずに謎だけを残すこの予告を最近なかなかお目にかかれないものとして称えているが、同感。逆に言うと、悲しい現状ってことだけれど。白い犬が闇に向かって吠えているポスター画も印象的(記事参照)。記事にはプレスキットからのものと思われるあらすじが記載されているが、あえて訳さないで置こう(というか、謎めいていて、正直、訳語の選択に自信が持てない)。超自然的な脅威と、その状況下での人間同士の相互不信、という比較的標準的なモチーフがほのめかされているが、赤の他人同士の二組の家族を軸に物語は展開するらしく、複眼的で奥行きのあるドラマを期待できそうだ。

【海外記事紹介】「暗い時代に、私たちはいつでも『Morrowind』に逃げ込むことができる」(Waypoint)

 紹介するのは、Viceのゲーム・サイト、Waypointの記事「暗い時代に、私たちはいつでも『Morrowind』に逃げ込むことができる」 (Jenn Wright, "In Darker Times, We Can Always Escape to 'Morrowind'", Waypoint, 2017/02/04) 。MMORPG『エルダー・スクロールズ・オンライン』(以下、『TESO』)の大型拡張『Morrowind』の発売決定を受けて、このオープンワールドRPGシリーズが提供してきた「現実逃避」をめぐる記憶と想いとを、いまという時代に重ねながら内省的に綴った、不思議な読後感のある文章である。

【海外記事紹介】「クーデターのための観測気球? 過去24時間のニュースを分析する」(Yonatan Zunger)

 紹介するのは、ジョナタン・ザンガー氏のMediumへの投稿(Yonatan Zunger, "Trial Balloon for a Coup?: Analyzing the news of the past 24 hours", Medium, 2016/01/29)。氏は、Googleに勤める技術者(Distiguished Engineer)らしい。記事は反響を呼び、Boing Boingのような人気サイトでも紹介されている。

 時間が取れず振り返らずに訳しているので、意訳・誤訳・訳し忘れなどありそうだが、興味深い内容なので、ひとまず紹介。アメリカの新大統領ドナルド・トランプが1月27日に発した、イスラム教圏7ヵ国を対象とする入国禁止の大統領令は国内外に衝撃を与えているが、目まぐるしい動きのなかにはっきりとしたパターンをすでに読み取ることができる、というのが、記事の論旨である。

【無料ゲーム】『Handväska!』:ハンドバッグであなたの町からファシストを撃退

作品名:Handväska!
開発元:Ramsey Nasser and Jane Friedhoff
発表年:2017年
itch.ioにて無料配布(“Name your own price”)

 あなたの町にファシストが押し寄せてきた。押し出してあげよう!

【ゲーム予告】『Bucket Detective』:駄作執筆をめぐるダーク・コメディ・ホラー

 早速、2017年インディー・ゲーム期待の伏兵が姿を現した。

 『Bucket Detective』は、『the static speaks my name』(2015)の作者、ジェシー・バークスデール(Jesse Barksdale)による一人称視点のダーク・コメディ/ホラー。


Bucket Detective official trailer by The Whale Husband

トランピネス vs. オバマケア

アメリカがどうもまずいことになっていると大衆が意識しだしたのは、二〇〇五年であったろう。コメディアンのスティーヴン・コルベアが真実っぽさ(truthiness)という新語を広めた年だった。この言葉は、政治家が合理性、証拠、さらには事実に基づいた議論に代わって、むやみに感情や「勘」に訴えるようになってきている現状を評したものだ。コルベアが示した定義によれば、ある主張が「真実っぽい」のは、たとえ厳密には真実でないとしても、真実だと感じられるときである。彼が当時のインタビューで語ったように、感情はいまや客観的真理に勝利したのだ。「かつては誰しもに自分の意見を持つ権利が認められていた。自分の事実を持つ権利ではなかった。だが、もはやどうでもいいことだ。事実がどうであってもかまわない。認識こそがすべてなのだ」
(ジョセフ・ヒース『啓蒙思想 2.0』栗原百代訳、
NTT出版、2014年、p.5)

2017年に私が見逃すべきでない注目のインディー・ゲーム

 2016年はインディー・ゲーム豊作の年だった。
 個々の作品に対する評価は別として、その年の話題作やベストにどれを持ってきてもおかしくない、そんなインパクトを持ったタイトルが目白押しだった、という印象を受ける。
 個人的には、『Inside』『Virginia』レビュー)、『Event[0]』レビュー)、『Orwell』レビュー)といったあたりがとくに印象深かったが、あるいは逆に、私が気になりつつもまだプレイないし購入していないタイトルを並べてみても、『SUPERHOT』『The Witness』『Hyper Light Drifter』『Stardew Valley』『No Man's Sky』『ABZU』『Thumper』などなど、あっという間に十指に余りそうな勢いだ。

 2017年も、「いよいよリリースか?」という待望作から、突然どこからともなく姿を現した新作まで、楽しみなインディー・ゲームが多い。私的備忘録として公開しておこう。

(※)発売予定は、公式サイトないしSteamストアなどに2017年1月14日にアクセスして確認できたものを記載(【2017/03/12更新】既に発売中のものも含め更新)。最新の発売日や、PC以外の対応プラットフォーム、日本語化有無については公式サイトやSteamのリンクを参照下さい。

【海外記事紹介】「ドナルド・トランプはファシストではない」(Vox)

 紹介するのは、政治学者シェリー・バーマンによる論説(Sheri Berman, "Donald Trump isn’t a fascist", Vox, 2017/01/03)。経歴を見ると、彼女は、これまで社会民主主義(social democracy)についての歴史研究書を2冊著しており、現在は『ヨーロッパにおける民主政と独裁』(Democracy and Dictatorship in Europe)という著作を準備中であるという。2冊目の著書のAmazon商品紹介には、ファリード・ザカリア、ハロルド・ジェームズ、マイケル・ウォルツァーといった日本でも訳書のある著名人による評が寄せられており、名の知れた研究者であるようだ。

 彼女の論旨は明快。「トランプは、右翼ポピュリスト(right-wing populist)であって、ファシストではない」というもの。ただし、これは、どちらならマシといった話ではなく、用語を厳密に用いていわば現象の傾向と対策をきちんと見極めよう、というのが、彼女の議論の狙いである。

【無料ゲーム】『Orchids to Dusk』:数分後の確実な死

作品名:Orchids to Dusk
開発元:Pol Clarissou
発表年:2015年
itch.ioにて無料配布(“Name your own price”)

 未知の惑星に漂着した宇宙飛行士となって、残された最期の数分間を過ごすゲーム。