“今やメキシコで警察の軍事化に不満を言うものなどいない。分かるか? そう遠くない将来、お前たちは正当化されるのだ。”
警官による黒人射殺に抗議するミズーリ州ファーガソンでのデモに対する強圧的な対応、SWAT部隊を投入しての麻薬取締り、といった一連の出来事のなかから浮かび上がる、全米で進行中の「警察の軍事化」(militarization of police)の様相に迫るアメリカのドキュメンタリー映画『Do Not Resist』(2016)の予告編。
テロ対策の名のもとに警察に配備される軍隊仕様の装備、暴動鎮圧に使われるべきでないと明記された武器が市民に対して使用される事態、「我々は戦争の真っ只中にいる、お前たちはその戦争の前線に立つ兵士だ」とまくしたてる指揮官・・・そんな衝撃的な光景が次々と映し出されている。上映時間、1時間12分。
監督は、本作がデビューとなるクレイグ・アトキンソン(Craig Atkinson)。過去に『Detropia』(2012)という、基幹産業の衰退が都市デトロイトにもたらしたものを描いたドキュメンタリー作品のカメラマンを務めている。