『Agents of Mayhem』のヴァン・ダム・ダンス

 ゲーム・シリーズ『Saints Row』のファンで、心はいつも木曜日「ヴァンダミンGO!」、という人にささやかな朗報。

 『Agents of Mayhem』(エージェンツ・オブ・メイヘム)は、8月15日(日本時間では8月16日)に発売されるオープンワールド・アクション・ゲーム(Steam ※現時点では日本語非対応)。『Saints Row』(セインツ・ロウ)シリーズの開発スタジオ Volition の新作で、『Saints Row』シリーズと大きくクロスオーバーする作品世界を舞台としていることがすでに明かされている。

 ゲーム内容を簡略にまとめれば、近未来の韓国ソウルを舞台に、問題児揃いの12人のスーパー・エージェントたちからミッションごとに3人をピックして、3者を自在に切り替えながら悪の組織相手にひたすら暴れまわる三人称視点のシングルプレイヤー・ゲーム、といったところ。1980年代アメリカのテレビアニメ・シリーズ『G.I.ジョー』を思わせる、と評されるコミック風のノリが特徴的で、『Saints Row』同様、ポップ・カルチャーの引用が随所に散りばめられているようだ。「ヴァン・ダム・ダンス」へのオマージュも、その一つらしい。

 「キングピン」(Kingpin)ことピアース・ワシントンは、「イエティ」(Yeti)ことオレグと並んで、『Saints Row』シリーズからの登場キャラクター(予約特典のジョニー・ガットを加えると計3人のエージェントが同シリーズから参戦)。各エージェントごとに「メイヘム・アビリティ」(直訳するなら「騒乱能力」?)という特殊能力が用意されており、ブームボックスを召喚して周りにいるあらゆるものを踊らせる、というのが「キングピン」ことピアースの「メイヘム・アビリティ」である。注目されるのが、この能力発動時のアニメーション(下予告動画参照)。


Agents of Mayhem - FIRING SQUAD

 この腰クネクネ動作を最初に見たときから頭の隅に引っかかって、自分で真似てみたりしながらしばらく考えていたのだが、同作のアニメーターの1人が、その元ネタを明かしていた。この腰の動きは、なんのことはない、ベルギー出身のアクション俳優、ジャン=クロード・ヴァン・ダムに由来していたのである。声優を(主に Skype で)招いてのスタジオ・メンバーによる各キャラ紹介のライブストリームで明かされている(Agents of Mayhem: Meet Kingpin, 2017/08/09)。

「名前をど忘れしちゃったけど、ジャン=クロード・ヴァン・ダムの映画で……」
「あーっ、彼が酔っぱらうやつか!?」
「酔っぱらいながら、女の子にカッコイイところ見せようとして、他の連中からケンカをしかけられる場面で……」
「『ブラッドスポーツ』?」
「だったかも」

 というような会話を交わしているが、正解は『キックボクサー』(1989年)の次の場面。


Kickboxer Jean Claude Van Damme Dance [HD]

 そういえば、『Saints Row』の3作目と4作目には、ジャン=クロード・ヴァン・ダムにあやかったリングネームを持つプロレスラー、ロブ・ヴァン・ダムがリング・アナウンサーとして声優参加していた。

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