【短編映画】『Chase』:都市の速度

Chase from Páraic Mc Gloughlin on Vimeo.

 写真家でもあるパライック・マクローリン(Páraic Mc Gloughlin)監督による3分の短編映画。アイルランドとポーランドで2年にわたり撮影されたものであるという。

 監督は作品のモチーフを次のように語る(CityLab):

「都市の生活は速い。あなたは、あなたがどこかへ向かおうとするあいだに無数の人々の生を瞬間瞬間目にしながら、あなたの周りで起きていることを頻繁に見逃す」と、マクローリンは語る。「そのように、『Chase』の目まぐるしい性質は、都市に暮らすとはどのようなことかの何かしらを表現しているのだと思う」

2017年後半以降リリースの期待のインディー・ゲーム

 2017年後半~2018年前半あたりにリリースが見込めそうな海外インディー・ゲームから注目のタイトルをリストアップ。いずれも Steam での配信が予定されているもの。

(※)発売予定は、公式サイト、Steam ストアなどに2017年8月27日にアクセスして確認できたものを記載。最新の発売予定日や日本語化の有無などについては、各作品の公式サイトやストアのリンクを参照下さい。

【ゲームレビュー】『Subsurface Circular』:シンプルに語られる、シンプルでない未来

作品名:Subsurface Circular
開発元:Bithell Games
販売元:Bithell Games
発表年:2017
Steam

舞台は環状運転の地下鉄車内

 『Thomas Was Alone』(2012年)、『Volume』(2015年)で知られるインディー・ゲーム・クリエイター、マイク・ビセル(Mike Bithell)の新作は、卓越したアート・スタイルの3Dヴィジュアルを融合させた、選択式のテキスト・アドベンチャー。

南部連合の像はいつどうして建てられたのか

図:5年単位で見た1870年から1980年のあいだの南部連合記念碑・記念像の建造数(Mother Jones

 ヴァージニア州シャーロッツビルでの白人至上主義者集会とそこで起きた殺傷事件をめぐり、白人至上主義者を名指しせず「多く陣営」(many sides)を非難して波紋を呼んだドナルド・トランプ米大統領。2日間の沈黙の末に「人種主義は悪」と言明したのも束の間、15日に記者団の質問に対し、「両方の側(both sides)に責任がある」と述べて、再び批判を集めている(参考:Huffpost日本版CNN日本版)。

 「両方の側」(both sides)というのが、ちょうど白人至上主義者が大統領の最初の声明の解釈に用いた言葉であったように(別の記事で触れた)、トランプ大統領の発言は、白人至上主義者グループの言い分をそのままなぞったもの、と言って差し支えない。集会に参加したKKK元指導者のデヴィッド・デュークは「左翼のテロリストを糾弾してくれた」とトランプに感謝の言葉を送っている(The Guardian)。

フレッド・トランプのKKK関与疑惑について

 14日の記事でドナルド・トランプ米大統領の父フレッド・トランプのクー・クラックス・クラン(KKK)関与疑惑について言及した。

 投稿後に、当時の新聞報道の詳細な調査を行っている Vice の1年前の記事の存在を知ったので、簡単に紹介しておく(Mike Pearl, "All the Evidence We Could Find About Fred Trump's Alleged Involvement with the KKK", Vice, 2016/05/11)。

「ローブをまとったデモ行進者」

 話は、2015年9月にブログ・サイト Boing Boing が、ニューヨーク・タイムズの1927年の記事を紹介したところから始まる。その記事には、警官隊との間で乱闘となったKKK集会における逮捕者として、フレッド・トランプの名が住所とともに記載されていたのである。

2日間の沈黙の末:トランプ「人種主義は悪」発言の底意

「人種主義は悪である」

 アメリカのドナルド・トランプ大統領の白人至上主義をめぐる態度、それに対するネオナチからの喝采について、記事を2つ書いたあとで(その1その2)、2日間の沈黙の末に「KKK、ネオナチ、白人至上主義」を含む「人種主義」を非難する声明が、現地時間14日にトランプ大統領本人から出されたので(参考:CNN日本語版)、会見の映像とともに言及しておく。


President Donald Trump Condemns Charlottesville Days After Giving Original Statement | TIME

人種主義は悪である。人種主義の名のもとに暴力を引き起こすものは、犯罪者・暴漢であり、その中には、我々がアメリカ人として大切にするものすべてと両立しない、KKK、ネオナチ、白人至上主義者その他ヘイト・グループが含まれる。

Racism is evil. And those who cause violence in its name are criminals and thugs, including the KKK, neo-Nazis, white supremacists, and other hate groups that are repugnant to everything we hold dear as Americans[...]

【海外記事紹介】「私たちは、トランプが白人至上主義者に迎合していないかのようなふりをするのをやめなければならない」(Vox)

 12日木曜日のヴァージニア州シャーロッツビルで開かれた白人至上主義者の集会とそこでの殺傷事件。昨日の記事でこの騒動をめぐるドナルド・トランプ大統領の反応について論じたが、関連して、トランプが白人至上主義グループをこれまで一体どの程度非難してきたかの記録と、そこで用いられてきた言語の特徴について、的確な指摘を行っている記事が出されていたので、要点を紹介しておく(German Lopez, We need to stop acting like Trump isn’t pandering to white supremacists, Vox, 2017/08/13)。

ネオナチがトランプ称賛:「コメントはよいものだった」

トランプ「多くの陣営」発言は、ネオナチへのラブコール

「多くの陣営における、多くの陣営における」

 12日アメリカ、ヴァージニア州シャーロッツビルで、白人至上主義者の集会が開かれ、これに抗議するグループとの衝突が発生する中、白人至上主義者の男が反対派の列に車で突っ込み、女性1人が死亡、19人が負傷した(参考:Buzzup!)。

 “Unite the Right”(「右翼を結集せよ」)と名付けられたこの集会には、オルト・ライト(オルタナ右翼)の頭目リチャード・“ハイル・トランプ”・スペンサー、白人至上主義結社クー・クラックス・クラン(KKK)の元指導者デヴィッド・デュークといった、(この手の報道を追っている人には不幸にして)お馴染みのトランプ支持の白人至上主義者たちが姿を見せたことが報じられている。一応の集会の名目は、南北戦争の南軍総司令官ロバート・E.リー将軍(ちなみに、シャーロッツビルとは何のゆかりもないようだ)の像を公園から撤去する、という市議会の決定に対する抗議とされているが(Vox)、集会では、反移民の訴えとともに、「血と土」("Blood and soil.")という文字通りナチスの標語も連呼されており(Telegraph)、ネオナチやKKKに代表される人種主義を大っぴらに称える示威行動となっている。そして、デヴィッド・デュークによると、集会の目的は「我々は我々の国を取り戻す」「我々はトランプの約束を実現する」という決意表明なのだそうだ(Vox)。

『Agents of Mayhem』のヴァン・ダム・ダンス

 ゲーム・シリーズ『Saints Row』のファンで、心はいつも木曜日「ヴァンダミンGO!」、という人にささやかな朗報。

 『Agents of Mayhem』(エージェンツ・オブ・メイヘム)は、8月15日(日本時間では8月16日)に発売されるオープンワールド・アクション・ゲーム(Steam ※現時点では日本語非対応)。『Saints Row』(セインツ・ロウ)シリーズの開発スタジオ Volition の新作で、『Saints Row』シリーズと大きくクロスオーバーする作品世界を舞台としていることがすでに明かされている。

 ゲーム内容を簡略にまとめれば、近未来の韓国ソウルを舞台に、問題児揃いの12人のスーパー・エージェントたちからミッションごとに3人をピックして、3者を自在に切り替えながら悪の組織相手にひたすら暴れまわる三人称視点のシングルプレイヤー・ゲーム、といったところ。1980年代アメリカのテレビアニメ・シリーズ『G.I.ジョー』を思わせる、と評されるコミック風のノリが特徴的で、『Saints Row』同様、ポップ・カルチャーの引用が随所に散りばめられているようだ。「ヴァン・ダム・ダンス」へのオマージュも、その一つらしい。

【動画】Memoryhouse - "Sarah":「サラ、おうちへお帰り」


Memoryhouse - Sarah

 Memoryhouse(公式サイト)はカナダのトロントを拠点に活動する、ドリーム・ポップ/シューゲイズ系の二人組。2016年のセカンド・アルバム『Soft Hate』より。なので新曲でもなんでもないが、比較的知られているバンドにしては、少ない再生回数だったので紹介。