紹介するのは、ノア・バーラツキー(Noah Berlatsky)の短い記事「児童虐待者、レオナルド・ダ・ヴィンチ」("Leonardo da Vinci, Abuser", Splice Today, 2017/12/29)。
2017年10月に刊行された、ウォルター・アイザックソン(Walter Isaacson)による600ページを超えるレオナルド・ダ・ヴィンチの伝記(Leonardo da Vinci, Simon & Schuster, 2017)が、事実としては認識しながらその含意を軽視している伝記的事実について論じたもの。
プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタイン、俳優ケビン・スペイシーといったハリウッドの大物によるセクハラ・性的虐待に対する告発の波をもたらした”#metoo”運動との重なり合いの中で、虐待の事実を前にダ・ヴィンチをどう描くべきか、という問いは、単なる過去の問題ではないことを示唆している。
以下、記事より抜粋。